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E501系 車両データ

最終更新:2016年4月9日

実車について

 E501系電車は、広域化する通勤圏とその輸送需要に対応すべく、1995年から常磐線に投入された車両です。上野〜取手のみであった常磐線快速電車(当時)の運行範囲を拡大することを計画して開発されたため、取手以北の交流電化区間での運行にも対応する、「交直流通勤形電車」とされたことが特徴です。電源の切換(交直切換)操作をATS-Pによって自動で行うシステムも、営業運転を行う車両で初めて導入、実用化されました。
 基本的な構造は209系電車に準ずるものの、機器の艤装スペース確保を目的に台車間隔が500mm拡大されたほか、搭載機器の増加とそれによる車両質量増に対応すべく、車体の強化(外板厚1.2mm→1.5mm、幕板・腰板部)や主電動機容量増加(MT68・95kW→MT70・120kW、いずれも1時間定格)が行われています。また、台車空気ばね設置間隔の拡大やヨーダンパの設置準備工事、先頭車後位における衝撃吸収構造の採用、歯数比の変更(99:14→97:16)など、郊外区間での高速運転に対応するための変更点があります。
 主制御装置(主変換装置)にはドイツのICE等で実績のあるSiemens社製が採用され、電動機のトルク制御にベクトル制御(※1)を、空転滑走制御にクリープ率制御(※2)を用いることで、滑らかな加減速、雨天時における性能低下の抑制を実現しました。電動車の構成は搭載機器の関係から各車に主変換装置が搭載されたM1・M2方式とされています。
 登場時は運用区間こそ概ね計画通りだったものの、主に103系などの通勤形電車で運行される「電車」(いわゆるE電)とはされず、415系などの近郊型電車で運行される「列車」(いわゆる中電)として使用されました。その後も電車用の車両を取り換えることなく、1997年までに5両編成・10両編成各4本の60両のみが製造されるにとどまりました。
 2007年からは、常磐線への新型車両導入に伴う輸送体系の見直しにより、常磐線土浦以北など、ローカル区間での輸送に使用されることとなりました。そのためそれに特化した改造が施され、行先表示器の内容が変更された他、5両編成下り方を除く各先頭車にトイレが設置されました。更にその後、前述の主変換装置が日本(東芝)製に換装されたり、制御伝送装置などが更新されるなどの「機器更新」も実施されています(2012年までに完了)。
※1 ある回転状態でにある電動機に対し、理想的な電圧波形を出力するために行う制御のこと。ある状態で回転している電動機の電圧波形とロータ回転角の情報をもとに、座標変換を経てトルク電流成分と励磁電流成分の2つに電流情報に変換する。この電流情報を、予め定められた理想状態に近づけるよう補正し、それを実際の電圧波形に再変換して出力、電動機に供給する。ベクトル制御をおこなわない場合に比べ、過渡応答性が改善され、正確で細かい回転数制御が可能となる。
※2 速度制御をする際、動輪回転数と実速度を比較し、車輪とレールの間でトルクが最大限発揮できる微小摩擦(最適クリープ速度)を速度指令の基準に加える方法。その時々の粘着状態に応じた最適制御を行えるため、空転滑走時にある定数をもとにトルクを大きく下げて再粘着を待つ従来の方法に比べ、効率よく(必要以上にトルクを絞ることなく)再粘着させることができる(従来方法も併用)。

車両データについて

 機器更新前後の両方を想定したデータを制作しております。前者は15両編成組成時を、後者は10両編成組成時を想定して制作しております。
BVE5.6のみに対応しております。また、BVEでの使用に最適化させるべく、一部仕様を実際のものと意図的に違えております。


主なキー操作
機能 キー(デフォルト時)
ATS確認 S(Space)
警報持続 A1(Insert)
ATS復帰 B1(Home),停止後
EBリセット A2(Delete)

 保安装置にはUnicorn氏が公開されているSnp2プラグインを使用させていただいております。

スクリーンショット


SSの撮影には、Kawashimayou氏が公開されていた常磐線の路線データを使用させていただきました。

謝辞

 当アドオンのうち、機器更新前を想定したものにて指定している走行音、モーター音、その他音声ファイルの大部分については早川瀬端氏が制作された音声素材を使用させていただいております。現在では聴けなくなった貴重な音源を録音され、BVE向けに制作・ご提供くださいました早川瀬端氏には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

ダウンロード

E501系通勤形電車(BVE5版)

Windows Live へ別ウィンドウ(タブ)で開きます。

上記にてダウンロードできない場合はこちらよりダウンロードくださいますようお願いいたします。